確率通りになるまでの試行回数、パチンコ・パチスロ・投資の統計的確率

投資ではボリンジャーバンド、賭け事ではパチスロのボーナス確率等、賭け引きをする上で確率を扱うことが多いと思います。
大雑把ですが確率を算出するプログラムを作りましたので、賭け事や投資をする上で避けて通ることが出来ない確率について調べたいと思います。

例えば、パチスロでBIGボーナスの確率が300分の1だとします。
実際、1000回転させても300分の1にはなり難いことを証明したいと思います。

実は確率には2つの種類があります。
1つは必ず確率通りに当選する確率、もう1つは確率通りに当選しない確率です。
#これらには名前が付いていたはずですが、インターネットで探したけど見つかりませんでした。


これは4個の中に必ず1つの当たりがある確率で、4分の1です。
4個引くと必ず当たりが出ますが、当たりは1つしかありません。


サイコロを使用し1を当たりとして抽選すると、6個中1個に当たりがあるので、6分の1です。
この場合、6回転がしても1が出ない場合があったり、6回とも1になることがあります。

パチスロはサイコロと同じ原理で、レバーを押す度に役を抽選しています。
以前調べた情報によりますと、「ノーマル機でボーナスの確率が300分の1ならば、レバーを押す度に300分の1でボーナスを抽選する」と聞いています。

では、サイコロの様に抽選し、300分の1の統計的確率になるまで、どれぐらいレバーを押したらいいか検証してみましょう。
検証には、メルセンヌ・ツイスタ ライブラリによる乱数から、統計的確率算出したいと思います。

※理論的確率 前述したくじやサイコロの様な数学的に算出した確率を理論的確率といいます。
※統計的確率 実際サイコロを振り、出現数から算出した確率を統計的確率といいます。

ソースコード
2021-02-43.cpp
 
上記のプログラムにより簡単なテストをし、次のような結果が出ました。

試行回数 当選数 試行結果 統計的確率 ファイル
1000回転×10回 BIG=2, 1, 3, 2, 2, 5, 0, 0, 5, 1
REG=4, 4, 1, 2, 3, 4, 5, 3, 5, 3
BIG=21
REG=34
BIG=1/476
REG=1/294
2021-02-45
1万回転×10回 BIG=39, 34, 20, 39, 30, 30, 40, 20, 29, 30
REG=56, 49, 49, 51, 49, 43, 40, 50, 60, 41
BIG=311
REG=488
BIG=1/321
REG=1/204
2021-02-46
10万回転×10回 BIG=329, 349, 352, 371, 329, 358, 336, 336, 357, 358

REG=520, 561, 515, 515, 490, 546, 505, 486, 477, 513

BIG=3475
REG=5128
BIG=1/287
REG=1/195
2021-02-47
50万回転×10回 BIG=1686, 1708, 1709, 1707, 1733, 1647, 1661, 1743, 1682, 1663

REG=2476, 2572, 2528, 2536, 2469, 2448, 2561, 2440, 2566, 2494

BIG=16939
REG=25090
BIG=1/295
REG=1/199
2021-02-48
100万回転×10回 BIG=3400, 3287, 3434, 3329, 3398, 3334, 3425, 3384, 3337, 3284

REG=4977, 5077, 4824, 5076, 4963, 4972, 5091, 4935, 5143, 4956

BIG=33612
REG=50014
BIG=1/297
REG=1/199
2021-02-49

※4号機、ノーマルAタイプで仮定して試行。
※BIGは300分の1で当選。
※REGは200分の1で当選。
※回転数×10回を10回試行し、BIGとREGの理論的確率と統計的確率の差が最も大きい試行結果を載せています。

大雑把な計算ですが、300分の1、200分の1といった理論的確率に近くなる試行回数(回転数)は、図の様になります。
10万回転×10回で、BIGとREGの確率と統計的確率の分母が13前後違う。
50万回転×10回で、BIGとREGの確率と統計的確率の分母が5前後違う。
100万回転×10回で、BIGとREGの確率と統計的確率の分母が3前後違う。

このように、300分の1で500万回~1000万回程試行しなければ、理論的確率と統計的確率の間に大きな誤差が生じます。
つまり、1000回程度ならば300分の1になり難いということです。

今回は、メルセンヌ・ツイスタ ライブラリを使用して出た結果なので、このライブラリを使用することにより、統計的確率が理論的確率通りになるかを試したに過ぎません。
ですが、基本的には相当な回数試行しなければ、統計的な確率と理論的な確率は近い数値にならないと思います。(^^;

以上