洗濯物が湿気を吸い取る理由を分析

世の中にある知識を基にした私の推論であることを、予めご了承ください。

結論から言うと、雨の日は水を吸い取り、寒い冬の湿気った日は湿気を吸い取らず、暖かい夏の湿気った日は湿気を吸い取ると思います。

1.雨の日

まず、雨が降っている日は湿度も高く気圧が低下している状態ですので、大気中に気化している水蒸気が液化し易い状態です。


雨が降っている日の地上では、図の様に地上から上空へ上昇気流が吹いています。
上空へ上った空気は、気温が低下することにより空気中にある水蒸気を排出し雲が出来、雨が降ります。

降った雨も、上昇気流の影響を受けるでしょう。

2.冬の湿気った日

冬の湿気った日は、大気中に気化した冷たい水蒸気があります。
通常、気化した水蒸気が液化するには、空気が蓄えることが出来る水蒸気量を上回らなければなりません。
つまり、まだ空気中へ水分を蓄えることが出来るのですから湿気っているだけなのです。

そこへ洗濯物を干すということは、洗濯後の冷たい洗濯物をそれ以上に寒い外へ干すのですから、洗濯物の湿気を空気が吸い取ってくれますが、気温が低く空気中に蓄えられる水蒸気量が少ないので、乾きが悪いと思います。

空気よりも洗濯物の方が湿っているわけで、より湿った洗濯物が空気中の水蒸気を吸い取るとは思えません。

湿気を吸い取るとしたら、乾いた服を干したときぐらいでしょう。

3.夏の湿気った日

夏の湿気った日は、大気中に気化した暖かい水蒸気があります。
洗濯を終え、洗濯物を干す段階の洗濯物は冷たいと思います。

暖かく湿気った空気中へ冷たい洗濯物を干すと、洗濯物周辺の空気が冷えます。

湿気った空気が冷えることで、空気中に蓄えることが出来る水分量が減り、空気中に含まれる水蒸気が液化します。

すると、洗濯物に水滴が付き湿ります。

しばらくすると洗濯物の温度が外気と同じ温度になり、徐々に乾きますが、少し臭くなるかも知れませんね。

これと似た現象が、私たちの身の回りにあります。
その1つとして、コップを例に挙げて説明したいと思います。


まず、コップへ外気と変わらない温度の水を入れます。


次に、コップへ氷を入れます。

するとコップ中の水が冷えます。
水が冷えると、コップ周辺の空気が冷えます。

すると、空気中に蓄えることが出来る水蒸気量が減り、空気中の水蒸気が液化します。


そして、図の様にコップ表面に水滴が付きます。

洗濯物も同じ原理です。

冬場の暖かい部屋の中と、寒い外を例に挙げたいと思います。


部屋の中の暖かい空気が、窓越しに外にある冷たい外気により冷やされることで、部屋の中側にある窓ガラスに水蒸気が付きます。

以上。