水蒸気は温室効果もあるが冷却効果もある

2021年6月、もう蒸し暑くなってきました。
今現在、世の中では太陽活動が弱っていると言われている中、最高気温を更新しています。

これから先、学者の話によると100年後に2度~4度ぐらい気温が上昇するらしく、生活が大変になっていくことが目に見えているので、温暖化について考えたいと思います。

前回は、「太陽光発電を増やすと暑くなる理由と温室効果ガスについて」により水蒸気の温室効果を説明しました

温室効果ガスといわれる水蒸気ですが、果たして水蒸気が温暖化へ繋がるのでしょうか?
今回は、水蒸気による冷却効果を考えたいと思います。

次の話の続きになります。
1.低気圧、積乱雲、台風、竜巻などによる渦のメカニズム
2.気温変化と大気の気圧変化、そして風の流れ
3.台風の構造
4.黒潮大蛇行による寒水渦と暖水渦について
5.竜巻の構造

出典:気象庁ホームページより (気象庁 気象衛星

図の様に、地球には赤道、亜熱帯高圧帯、亜熱帯低圧帯があります。
各地点で、水蒸気がどのように地上を冷却するか見ていきましょう。


まず、赤道では図の様に上昇気流が起こっています。


ここでは、水蒸気が上空へ巻き上げられ、上空で空気が水蒸気を出すことで常に雲が発生しています。
雲は太陽光線を少し遮断しくれるので、雲の下は涼しくなります。

上空の雲から雨が降った場合、地上を暖める暖かい雨が降るかも知れません。


赤道より北と南に亜熱帯高圧帯があります。
亜熱帯高圧帯は高気圧で、赤道で水蒸気を出した暖かく乾燥した空気が上空にあります。
昼間、赤道の上空は日光により温められているので、温かいまま空気が亜熱帯高圧帯で下降します。
亜熱帯高圧帯では、温かく乾燥した空気が下降しているので、砂漠化しています。


亜熱帯高圧帯では断熱圧縮により気温が上昇し、高気圧なので日光を遮断する雲が出来難く、沈降逆転層により地上で温められた空気が上昇出来ません。
大地は水分を蓄えていないため、地上から熱を奪う水蒸気が殆どありません。

水蒸気が無い砂漠地帯の気温は、とても高く乾燥しています。
そして、高気圧なので周囲の低気圧へ熱風を送ります。
ヨーロッパでは、北アフリカ大陸から吹く熱波により気温が上昇することがあるそうです。


夜は上空に水蒸気がないので、放射冷却により気温が低下します。


亜熱帯高圧帯の北には、我々が住む温帯があります。
温帯では、図の様に南からは温かい風が地上を流れ、北からは冷たい風が上空を流れて来ます。


例えば、高気圧内で太陽光により水を蓄えた大地、水を蓄えている植物が暖められ水が気化し水蒸気が発生します。
水が気化するということは、水分子が熱エネルギーにより暖められ、運動量が増し、気体になるということで、熱を奪って動き出します。

水蒸気は空気よりも軽いので上昇し、上空で冷やされ飽和水蒸気量を超す水蒸気が水へ変化し、そして氷になります。
※空気は、100℃で密度0.916。水蒸気は、100℃で密度0.578。水蒸気の方が軽い(密度が低い)ので上昇する。

この水や氷で出来た物が雲です。
水や氷は空気よりも密度が高いので、低気圧による上昇気流が無ければ、地上へ落下します。

雲が出来る事で、雲が太陽光を遮断してくれるので、地上では最高気温が上がり難くなります。

また、温帯の上空は気温が低く、冷たい水と氷が大きくなり地上へ落下する事で、地上の気温を下げながら氷が溶けて水で出来た雨が降ります。
氷が溶けきれなかった場合、雪が降ります。


私たちが住んでいる温帯から北にある亜寒帯低圧帯では、低気圧が発生しやすい様です。


地上では寒気と暖気が衝突する事に出来る温帯低気圧が出来ます。
地上を上空へ引っ張ることにより、地上が低気圧になります。
※これは、私が推測していることなので間違っているかも知れません。(^^)


上空では重い空気が下降することにより、対流圏海面を引っ張ることで上空の低気圧になります。(^^)
※これも、私が推測していることなので間違っているかも知れません。(^^)

低気圧により、雲が出来ると太陽光を遮断するため、気温が下がります。

この様に、私は氷、水、水蒸気に対流圏の温度を下げる働きがあると思っています。
ただし、人が熱を利用する事によって発生する水蒸気は、温暖化へ繋がると思いますが・・・。

確か大気圏外で100℃と言われる太陽光ですが、日本付近で夏の一番暑いときに太陽光を温度計で測ると、45℃~55℃ぐらいになると思います。

何故、大気圏外で100℃の太陽光が地上では半分以下の温度にまで下がるのかと言うと、大気圏外から地上へ届く間には、水素、二酸化炭素、オゾン、空気といった気体があり、これらが太陽光を吸収/反射している事が理由ではないかと思います。

勿論、何か間違いが含まれているかもしれません。(^^;

それにしても、ラニーニャ現象とはいえ、2020年も20201年も、6月から猛暑日(35度以上)になり暑いですね。

以上