今回は、2021年8月10日から日本中で大雨をもたらした秋雨前線について考えてみましょう。
今回は、次の話が関係しています。
1.ラニーニャ現象による風と気温の強弱を分析
2.8月が最も暑くなる理由
3.水蒸気は温室効果もあるが冷却効果もある
個人的な意見ですが、今年は8月頃までラニーニャ現象の様な海水温の分布だったと思います。
出典:気象庁ホームページより (気象庁 | 海面水温に関する診断表、データ 日別海面水温)
図の様に秋雨前線が停滞し、2021年8月10日から8月23日頃まで大雨が降りました。
では、何故8月10日から秋雨前線が停滞したのか考えてみましょう。
出典:気象庁ホームページより (気象庁 | 海水温・海流のデータ 太平洋 旬平均海面水温)
2021年5月下旬。
今年は、日本南の青で囲った場所に熱帯低気圧が頻繁に発生していました。
今年は、ラニーニャ現象の影響か、熱帯低気圧や台風の影響かは分かりませんが、日本海の海水温が非常に高かった。
確か、5月はあまり熱帯低気圧が出来ませんでしたね。
6月は、熱帯低気圧が頻繁に出来ていました。
日本の南の海水温が低い理由です。
7月になり、前線が急に北上し太平洋高気圧に覆われました。
7月下旬は、日本の南で頻繁に熱帯低気圧が出来ていました。
8月上旬になっても同じく、日本の南で熱帯高気圧が頻繁に発生していました。
何が言いたいのかと言うと、日本の南は熱帯低気圧が出来る事により海水温が低かったということです。
2016年の8月下旬。
これは、2016年8月下旬の海水温ですが、通常は図の青で囲った部分は熱帯集束帯と呼ばる上昇気流が発生する場所があり、通常は低気圧です。
黄色で囲った部分は太平洋高気圧と呼ばれていますが、私は熱帯集束帯が大きい場合、熱膨張による太平洋高気圧が大きくなると思います。
理由は次の通り。
1.強い日射がある。
2.熱帯集束帯は低気圧で、相対的に周辺は気圧が高くなる。
3.海水温が高いと太陽光の温度へ早く近づくので最高気温が高くなる。
2021年8月上旬。
今年は日本南の海水温が低かったので、太陽光は強いが熱帯集束帯が弱く、熱膨張による太平洋高気圧も勢力が弱かったと思っています。
太平洋高気圧が弱くなると、前線を押し上げる太平洋高気圧も弱いので、前線は南下します。
そして、8月10日から前線が日本に停滞したのではないかと思います。
最近は海水温が高いので、大量の水蒸気が前線へ流れ込んだのでしょう。
さて、8月5日に熱帯低気圧が発生し、8月10日から前線が日本に停滞して雨が降り始め、8月23日に前線が北上し雨が降り止むまで、順を追ってみてみましょう。
日本南の海水温が低かった。
ここでは、熱帯低気圧が頻繁に発生していました。
日本北の海水温は高かった。
熱帯低気圧は台風になりましたね。
台風の一部は低気圧になり、11日頃から前線が停滞し始めます。
そして、大雨が降りましたね。
前線により雲が出来て雨が降っているからか、日本の北では海水温が徐々に下がっていきます。
前線へ向かって湿った風が吹き、大雨が続いています。
16日も大雨が降っています。
日本北の海水温が平年並みぐらいまで下がっています。
日本の南では、徐々に海水温が高くなっていきます。
強い日射もあり、海水温が高くなると共に熱膨張による太平洋高気圧が強くなってきています。
太平洋高気圧が強くなり、前線が北上しました。
出典:気象庁ホームページより (気象庁|過去の天気図)
2021年8月9日~8月24日までの天気図です。
これが日射と海水温、そして太平洋高気圧の関係ですね。
今年は、世界中で洪水が起こりました。
2月.インドでヒマラヤの氷河が崩壊し洪水が起きていました。
3月.オーストラリアで豪雨が降りました。
4月.インドネシアで豪雨が降りました。
5月.中国で5月から8月頃まで大雨が降り、洪水が起きていました。
7月.イギリスのロンドンで豪雨が降り、洪水が起きていました。
7月.ベルギー、ドイツ、オーストリア、トルコで豪雨が降り洪水が起きました。
7月.アメリカで豪雨が降っていました。
9月.アメリカの北東部でハリケーンによる洪水/道路冠水。エレベーターの中に閉じ込められている人がいましたね。
蒸し暑くなり、毎年大雨が降り、世界中で大雨が降りました。
次の国で高温になりました。
6月.カナダで49.5度になりました。
8月.イタリアのシチリア島で48.8度になりました。
学者さんの話によると、100年後に2~4度ぐらい世界の平均気温が上昇するらしいのです。
これから先、不安ですね。
勿論、これは私の推論ですので、間違っているかもしれません。
以上