自転車がバランスよく進む仕組みを分析

次の記事は、今回のお話に関連するお話です。
1.だるまが起き上がる仕組みを分析
2.コマが倒れるまでを分析
3.自転車がバランスよく進む仕組みを分析
4.質量中心と浮心、幾何中心について
5.船が海に浮く時のバランス計算
6.重心と質量中心、浮心について

世の中にある知識を基にした私の推論であることを、予めご了承ください。


今回は、何故自転車は速度を上げると倒れることなく真っ直ぐ進み易いかを分析したいと思います。


まず車輪の運動を分析すると、車輪は図の様に回転します。
この時、タイヤのゴムと地面の摩擦により自転車は進みます。

つまり、車輪には力と摩擦により自転車を進める作用があります。


まずバイクの重心を考えると、重心が低いなといった印象。
車輪が図の様に丸いバイクならば、接点から真上へラインを引くと右側に重心がありますので、立たせた状態から手を離せば、0.35秒ぐらいで図の様に傾きます。

上記の様に0.35秒傾くとして、この時、移動距離が違うとどうなるでしょうか?


A=直立
B=0.35秒で0.125度傾く
C=0.35秒で0.25度傾く

左の絵は、0.35秒で約5.93m進みます。
中央の絵は、0.35秒で約9.916m進みます。
右の絵は、0.35秒で約14m進みます。

この様に、同じ時間同様に傾くとしても、移動距離によって傾く位置が変わります。
直立(A)からB, Cへ変化する距離は、進行速度によって変わります。

進行速度が速いほど、より長い距離移動しなければ傾きません。

ですので、二輪車は速度によって傾き難くなる様な印象を受けるのではないかと思います。


力の作用を説明したいと思います。
乗っている人と乗り物へ働く力は、青色の推進力、緑色の傾く力が働きます。
これらの力を組み合わせると、大雑把な計算ですがオレンジ色の矢印ぐらいの力へ変わります。

静止しているバイクは、オレンジ色の矢印が示すとおり、横向きに力が働くので倒れ易いでしょう。
速度が速くなればなる程、オレンジ色の矢印が示す通り前方への力へ変化するので傾き難くなります。

これは、自転車を同じ力で横へ倒す場合と、前へ押す様な違いです。
自転車を横へ押した方が倒れ易く、前へ押すと倒れ難いですよね?

難しいですよね?
では、こう考えてみましょう。


例えば、図の様に静止している場合、全ての力が右側へ掛かります。
しかし、前進している場合、前へ力が掛かっているので、前へ力が掛かっている分だけ右側へ掛かる力が減ります。

まだ難しいですよね?
では、これまであなたに起きた事を例として説明しましょう。


あなたはかけっこをして走っています。
ここで走るのをやめるべく止まろうとした場合、あなたはどちらへ倒れそうになりますか?


答えは前。
前へ倒れそうに成るはずです。
横に倒れそうにはなりませんよね?

この様に、走っていると横に倒れそうに成るのではなく、前へ倒れそうに成ります。
これは、前へ力が掛かっているからです。


細かく説明しますと、走っている場合、図の様に将来居る場所が前にあるわけです。
軸足から伸びる縦のライン(緑色)を境に、将来居る場所にある重心は斜め前ですので、重心が傾く前の方へあなたの体は倒れそうになります。

勿論、今回も間違いがあるかもしれませんが、私なりに分析してみました。(^^;

以上