国が貧しいインフレと国が豊かなデフレ、2022年の輸入物価高騰によるインフレについて

あけましておめでとうございます。

今回は、国が貧しいインフレと国が豊かなデフレについて考えたいと思います。

次の順番で読むと理解しやすいお話です。
1.最近のインフレと円安について
2.インフレによる給料上昇のデメリットを多角的に考えてみました
3.国が貧しいインフレと国が豊かなデフレ、2022年の輸入物価高騰によるインフレについて
4.日本のデフレを脱却するための量的緩和によるインフレ
5.お金は国民の負債であり、国債は資産、デフレを止めるための心理

なぜ、インフレで貧しくなるかというと、物の供給量が減り物価が高くなっていることが理由で、物が不足すると貧しくなる。
デフレで豊かになる理由は、物の供給量が増し物価が安くなっている、つまり物が多過ぎるほど豊かである。

この場合のインフレとデフレは、次の図のようなことが起こるのかな?と思っています。

これらの行動には意味があるので、後で説明します。

物が不足するインフレでは、物が不足しているので需要を増やすことが出来ません。
インフレでは、同じ給料でもお金の価値が下がっているので、実質的な給料の価値は下がっていると言え、物をあまり買えない状態と言えます。

物が多過ぎるデフレでは、物が多すぎるので需要を増やすことが出来ます。
デフレでは、同じ給料でもお金の価値が上がっているので、実質的な給料の価値は上がっていると言え、物を多く買える状態と言えます。

今回は、次の内容について考えてみたいと思います。
1.国内の物価高と需要と供給
2.国内の物価高と歴史的な背景
3.定年の年齢を上げると国内で供給が増え、国内の物価が下がるのではないか?
4.仕事について
5.労働力について
6.高効率化による物価安では、給料を下げなければならない可能性が高い。
7.物が不足した場合に起こることを考える。
8.物が豊富な場合に起こることを考える。


1.国内の物価高と需要と供給

需要と供給について考えたいと思います。

例1.
豊作の年は、米を多く収穫します。
米の収穫が多い場合、物価は安くなります。
安くなると、多くの人が買い易くなるので、多くの米が売れやすくなります。
残ると来年古米を食べることになりますので、価格を下げて売れやすい状態にしますよね。

例2.
凶作の年は、米の収穫量が減ります。
米の収穫が少ない場合、数が少ないので物価を高くします。
高くなると買い辛くなりますので、米が売れ難くなります。

この様に、供給量に対して物価を決めます。

この中で、物価が高くなるのはどれかと言うと、例2の凶作期です。
例2の場合、米の価格を高くするので、米が売れ難くなりそうです。

私は、売れる物の数が減るということは、国に物が不足しているということであり、「国民が貧しくなっている」と思ってしまいます。


2.国内の物価高と歴史的な背景
歴史を振り返ってみましょう。

昔、個人事業主が多かったころがあったと聞いています。
このころ、物価が高かったのですね。

そこで、量販店が出来ました。
「量販店が安く大量に仕入れて売るから、次第に周りの商店からお客を奪っていった」と聞いています。

それにより、商店街では閉店する店が増えたらしいのですね。

今ある量販店は、この様に価格を安くすることにより生き残ってきた様に思えます。

2022年現在の日本では、これとは逆を目指していて、物価を高くすることを目指しているように思えます。

昔は、今ほどの技術力がありませんでした。

現代は、次のように発展しています。
1.建造物は耐震基準が高くなり、背の高い建物が増える。
2.少ない資源で多くのものを生産できるようになる。
3.現在のガソリン車は、燃費がよく高性能。
4.パソコンは高速になり、小型化することにより金等の材料をあまり使わなくなる事で低価格になる。

例えば、昔のパソコンは安いものでも20万円。
値段が高いが、今よりもが性能が低かった。
現代では、昔より何十倍も性能の高いパソコンが5万円ぐらいで売られている。
昔は、携帯電話自体無かったので、いくらお金を出したとしても、今ある携帯電話は手に入らなかった。

ゲーム機は1万円程で買える2Dのファミコンから、現代では4万4千円で買える3Dのゲーム機になりましたね。

この様に、値段が高くなる事には理由があり、使っている材料や物の質で増減しているように思えます。


3.定年の年齢を上げると国内で供給が増え、国内の物価が下がるのではないか?

少し前、定年の年齢を上げることが議論されていました。

定年の年齢が上がるということは、人が多く働くことになります。

多く人が働くということは、国内で出来るものが増え、供給が増すということになります。

供給が増すということは、物価を下げることにつながり、物価を下げることにより供給が減る事で、需給のバランスが取れます。

物価高を目指すのならば、需要を増やすか、供給を減らさなければなりません。
供給よりも需要が多くなると、売るものが少ないので価格を上げなければならない。
すると、インフレにより供給が増加します。

供給が少ないという事は、国が貧しくなっている事だと思います。
物が手に入らない状態ですからね。


4.仕事について
仕事について考えてみましょう。


会社の収入が同じならば、3人の方が給料が多くなりそう。
仕事の規模で言うと、3人の方が小さい規模で、6人の方が大きい規模。

給料を高くする場合、雇用を減らすか仕事の量を増やすかを考えてしまいますね。

他の人の収入を奪って給料を高くするということは、雇用が減るから失業した人は他の仕事を見つけなければならないし、少数で働くということは仕事の量が増え重労働になることのように思えます。


5.労働力について
次は、労働力について考えてみましょう。

単純に計算をしますと、次のようになります。

物価×数量=収入

1日に120円でパンを200個売ると、次のようになります。
120円×200個=24000円

3人で分けると、次のようになります。
24000円÷3人=8000円

6人に労働者を増やすと仕事量が減り、次のようになります。
24000円÷6人=4000円

仕事量を増やさなければ収入が減るので、倍パンを作るようにします。
120円×400個=48000円

6人で分けると、次のようになります。
48000円÷6人=8000円

設備投資をして便利な機械を仕入れ、1日に作るパンの数を増やした場合、次のようになります。
120円×1000個=120000円

6人で分けると、次のようになります。
120000円÷6人=20000円

ですが、1000個も売れるのか疑問です。

そこで、小学校の給食に出すと売れるかもしれないと考えます。

ただし、そういうことは特例のように思えますし、そんなにうまくいくのか疑問ですよね。


6.高効率化による物価安では、給料を下げなければならない可能性が高い。

私が計算すると、高効率化によるデフレの場合、物価が安くなるのだが給料は高くなっているので、給料を安くしなけれならないのではないかと思います。


供給側から見てみましょう。

1997年頃のパソコンは、低価格なものでも20万円はしていました。
この頃のパソコンは金を大量に使っており、価格が高い割りに性能は比較的低いものでした。

このパソコンが年間100万台売れたとすると、次のようになります。

年間100万台×20万円=20,000,000万円=2000億円

給料が20万円だとして、ローンを組まなければ買い難い価格です。

技術が進み、小型化により材料費を削ることで安く作れるようになり、少ない材料で作れるので大量のパソコンを生産できるようになります。
年々、コンピューターの速度が速くなり、性能は凡そ50倍以上になりました。
低価格化が進むと、売り上げ台数が増えます。
例えば、5万円ぐらいに価格が下がったとしても、高効率化により売り上げ台数が増すと総収入は、次のように変化します。

年間1000万台×5万円=50,000,000万円=5000億円
給料が増えそうですね。(^^)

給料が25万円だとして、ローンを組まなくても買えそうな価格です。

この様に、高効率化により売り上げが増えると儲けも増え、給料が高くなるのかも知れませんね。

ただし、需要側から見ると、図のように物価は極端に安くなっていきます。

1997年では、ローンを組まなければ買えない高価な物だったパソコンは、2020年になるとローンを組まなくても買える安価な物に変わっています。

だから、パソコンを1年に1台買ってもおかしくない状況になっていますね。(^^;

ローンが必要ないという事は、銀行から見るとお金を借りる人が減ります。

給料で購入できるパソコンの台数を考えると、1997年20万円の時は1台しか買えないが、2020年25万円の給料になると5台も買えます。

そんなにパソコンを買うのか?疑問です。

つまり、物価が安くなるという事はお金の価値が上昇することであり、給料の価値が高くなっているので、ローンを組まなくなり、物を買わなくなっているのではないかということを言いたいわけです。

現代、給料が安すぎるというよりは、多くの物を買えるようになった割に給料が高すぎるのだと思いますね。

高効率化により大量生産が可能となり物価が安くなると、給料を下げなければならないのではないか?と思うのです。

給料を下げることで、雇用を増やすことが出来る。

給料が下がると、ローンを組まなければならなくなる。

雇用が増すことで消費が増え、消費が増えるという事で売れる物の量が増し、景気がよくなっていく可能性がある。

だから、一時期逆のことをやって来たのではないかと思うのです。

理系の人間としては、「お金で資源に価値をつけることで、環境の悪化や資源の枯渇を防ぐ」という考えが頭にありますから、小型化、高性能化、省電力化を同時にするパソコンは、うまく出来ているな~と感心しますね。


7.物が不足した場合に起こることを考える。


物が不足するとどうなるか、順を追って考えてみたいと思います。


物が不足した場合、需給のバランスを保つために供給を増やさなければならないので物価を高くします。
物価を高くすると、図のように供給が増えます。


ここで給料を増やすという事は、需要が増えることを意味します。
すると、更に物価を上げなければならなくなり、悪いインフレを繰り返すことになります。


これは私の想像ですが、何故、中央銀行がインフレの時に金利を上げる必要があるかを考えると、図のような悪いインフレを抑制することが理由なのかも知れませんね。

悪いインフレを繰り返す場合、物の消費を減らすために金利を上げることが望まく、中央銀行は金利を上げたいのではないかと思います。

金利が上がると、個人や企業が銀行からお金を借り難くなり、個人はローンを組み高価な物を買えなくなり、企業の設備投資が減り景気が悪くなりそうです。

中央銀行が金利を高くすると、金融機関は中央銀行へお金を預けているだけで金利が付き、個人は銀行へお金を預けることで金利を得られますので、貯金をすることが望ましく、貯金をすることで更に消費が減ります。

すると物が売れ難くなるので、需要が落ち需要が供給を下回る(需要<供給)ことでデフレが起きるのかも知れません。

ですので、物価上昇により供給を増やしたので、給料を上げて需要が増えないように給料は維持する事が望ましく、売り上げが下がることにより収入が減少し、実質的な給料は下げられる可能性がある。


8.物が豊富な場合に起こることを考える。


物が豊富にある場合、どうなるかを順を追って考えてみたいと思います。


物が多すぎる場合、需給のバランスを保つために供給を減らさなければならず、そのため物価を下げます。
物価が下げると、図のように供給が減ります。


ここで給料を減らすという事は、需要が減ることを意味します。
すると、更に物価を下げなければならなくなり、悪いデフレを繰り返すことになります。


これは私の想像ですが、何故、中央銀行がデフレの時に金利を下げる必要があるかを考えると、図のような悪いデフレを抑制することが理由なのかも知れませんね。

悪いデフレを繰り返す場合、物の消費を増やすために金利を下げることが望ましく、中央銀行は金利を下げたいのではないかと思います。

金利が下がると、個人や企業が銀行からお金を借り易くなり、個人はローンを組んで高価な物を買い易くなり、企業は設備投資が増え経済が良くなりそうです。

中央銀行が金利を低くすると、金融機関は中央銀行へお金を預けても金利が付かず融資を考えるでしょうし、個人は銀行へお金を預けても金利が付きませんので、銀行にお金を預けていても仕方が無く、物が安いので高級品が買い易くなりそうです。

すると物が売れ易くなるので、需要が増し需要が供給を上回る(需要>供給)ことでインフレが起きるのかも知れません。

ですので、物価下落により供給を減らしたので、給料を下げて需要が減らないように給料は維持する事が望ましく、売り上げが上がることにより収入が増加し、実質的な給料が上がる事を期待したいところです。


最後に、2022年に世界で起こっているインフレは、物が不足し価格が高騰する貧しいインフレだと思います。


物が不足している状態なので、物価を高くすることにより供給を増やす。


中央銀行が金利を上げることで銀行へお金を預け易くし、消費を減らす。

世界の中央銀行は、この様に対処をしているのではないかと思います。

まだ勉強中です。(^^;

勿論、これらは私の推論ですので、間違いが含まれているかも知れません。

以上