mRNAワクチンから抗体が出来るまでの過程とコロナウィルスへの効果について
最近、頻繁にコロナウィルスのワクチンについてニュースで報道されているので、調べてみました。
今回は、mRNAワクチンから抗体が出来るまでの過程、そしてコロナウィルスが進入してきた際の効果について書きたいと思います。
細胞内でmRNAの遺伝情報を元にリボソームRNAで翻訳します。
tRNAがたんぱく質を運び、遺伝情報を元にたんぱく質を合成します。
合成されたたんぱく質は、小胞体に入ります。
たんぱく質は小胞体を通りゴルジ体へ、ゴルジ小胞に集められます。
細胞膜と同じ成分で出来ているゴルジ小胞により、細胞内から細胞外へ出ます。
COVID-19 mRNA vaccine: Will it change my DNA?によると、「スパイクタンパク質は、決して細胞核へ入ることはありません。決して細胞のDNAを変更することはありません。」と説明されています。
翻訳を終えたmRNAは壊れます。
やがてマクロファージや樹状細胞等の自然免疫がスパイクたんぱく質を見つけ、取り込み、消化します。
しばらくすると、樹状細胞はリンパ管を通りリンパ節へと移動します。
樹状細胞は、食べたスパイクたんぱく質の一部を細胞外へ出し、T細胞へ提示します。
スパイクたんぱく質の断片を受けたナイーブT細胞は、危険だと判断して活性化し増殖します。
そして、ヘルパーT細胞やキラーT細胞へと分化します。
※過去にHIVへ感染した方は、ヘルパーT細胞が無くなっている可能性が高く、免疫が機能しないと言われています。
図は、キラーT細胞への分化と増殖。
キラーT細胞は、細胞内部へ感染した細胞を壊します。
一方、リンパ節へ入ってきたスパイクタンパク質の断片をB細胞が見つけます。
B細胞もスパイくタンパク質を捕らえ、食べて消化し、断片を掲示し活性化準備状態になります。
B細胞の抗原提示をヘルパーT細胞が受け、ヘルパーT細胞からサイトカインという物質が出ます。
分化したB細胞は抗体を作成し放出します。
Yの様な形をした物が抗体です。
抗体が出来るまで数日掛かります。
細胞上に出来たスパイクをYの形をした抗体が捕獲し、抗体が捕らえたスパイクをマクロファージ等の食細胞が優先的に食べて消化します。
免疫は、凡そ30年ぐらい機能すると言われています。
さて、実際ウィルスが入ってくると、免疫がどのように作用するか考えたいと思います。
確か、ウィルスは体外では不活性だったと思いますので、不活性なウィルスが体内へ入ります。
体内では、mRNAワクチンにより増殖し、記憶細胞としてT細胞やB細胞が数を減らし残っています。
そして、次にウィルスが進入してきたときの為に備えています。
免疫がウィルスを確認すると、増殖、活性化し、抗体が出てウィルスを捕獲します。
抗体により捕獲されたウィルスは、抗体を目印としてマクロファージや白血球等の食細胞がウィルスを取り込みます。
マクロファージは取り込んだウィルスを酵素により消化し、ばらばらにします。
最後に、インフルエンザウィルスのA型が1918年に流行したスペイン風邪と呼ばれているコロナウィルスです。
感染者数は5億人、死者数は5000万人~1億人以上と言われています。
(死亡者数)÷(感染者数)×100(%の単位)=死亡率
5千万人÷5億人×100%=10%
1億人÷5億人×100%=20%
計算すると、スペイン風邪による感染者の内、世界で10%~20%の人が死んだという事になりますね。
どれが正しい情報か判断し難い新型コロナウィルスですが、COVID-19で2%弱、デルタ株(インドの変異株)で3%弱の人が死んでいると聞きます。
少し前にニュースで「インフルエンザの予防接種を受けていない世代がいる」という話もありました。
ワクチンやコロナウィルスの働きが分かれば、危険を避けることが出来るかもしれません。
私は人へ説明する事が、より自分の学習へ繋がると信じています。
それ故に、このブログのタイトルを「ノート」にしました。
今回は、免疫を学びました。
勿論、間違いが含まれているかもしれませんので、ワクチンを打つか打たないか考えているのならば、調べて下さい。
参考
Google Wikipedia
高校の生物。
COVID-19 mRNA vaccine: Will it change my DNA?
Youtube
以上、mRNAワクチンの働きでした。