今年、2022年は太陽活動が活発(日差しが強い)で、ラニーニャ現象が起きていて暑いですね。
私は、2014年海水温が異常に高く、ニュースでは海で起こっている異常についての情報が流れているのを聞き、TVやYoutubeで気象関係の事を勉強し始めてから、もうすぐ8年になります。
今回は、温暖化するとどうなるか考えてみたいと思います。
気象学では、太陽の熱により風が吹いていると言われています。
太陽活動により地球上で熱が変化すると、どのような事が起きるかを説明したいと思います。
分かり易い例として、異常気象があります。
エルニーニョ現象の場合、太陽活動は静寂で、太陽の黒点数が減少します。
ラニーニャ現象では、太陽活動が活発になり、太陽の黒点数が増加します。
エルニーニョ現象とラニーニャ現象については、次の場所で説明しています。
1.エルニーニョ現象による風と気温の強弱を分析
2.ラニーニャ現象による風と気温の強弱を分析
比較すると分かり易いので、異常気象により、どのような変化が地球上で起こるかを見てみましょう。
太陽活動が静寂に成ると、地球の気温が下降し、地球の大気は対流活動が弱くなり、図の様に空気の流れが緩やかに成り、涼しいのですが寒気が流入し難いので比較的暖かで寒暖の差が無いのがエルニーニョ現象です。
太陽活動が活発に成ると、地球の気温が上昇し、地球の大気は対流活動が強くなり、図の様に空気の流れが激しく成り、暑いはずですが寒気が流入すると寒くなり、暖気が流入すると非常に暑くなるので、寒暖の差が大きくなるのがラニーニャ現象です。
つまり、気温の変化で図の様な変化が起きるという事を表しています。
太陽活動については、2019年7月上旬の海水温と太陽活動周期11年の海水温変化で多少説明しています。
図は、宇宙天気予報の黒点数。
2022年6月5日頃から太陽活動は静寂になり、熱膨張による太平洋高気圧の勢力が弱くなり、寒気が入り、やや涼しくなりました。
2022年6月14日頃から太陽活動が活発になり、6月25日頃には40度を記録するぐらい暑くなりましたね。
出典:気象庁ホームページより (太平洋 旬平均海面水温)
エルニーニョ現象では、空気の流れが緩やかに成っているので、赤道では東風が弱くなり、海水の流れも弱くなります。
ラニーニャ現象では、空気の流れが激しく成っているので、赤道では東風が強くなり、海水の流れも強くなります。
これらは、図を見ると明らかです。
これらを元に、温暖化になるとどうなるのか考えてみましょう。
1.海面が上昇する。
出典:気象庁ホームページより (太平洋 旬平均海面水温)
2019年7月上旬の海水温と太陽活動周期11年の海水温変化で説明したのですが、海水温が上昇しています。
北極の氷が融ける様子をコップでシミュレーションで説明したように、海水温が高くなると海水が膨張します。
温暖化により海水の温度が上昇し、熱膨張することで、海面が上昇します。
また、暖かい海水の一部は、水上で水蒸気になります。
#私は、「北極の氷が解けると海面が上昇する」方を応援してますよ。(^^)
2.水蒸気の量が増し、蒸し暑くなり、大雨が降り易くなる。
海水温が高くなると大気中の水蒸気が増します。
水蒸気は温室効果もあるが冷却効果もあるでも説明したのですが、水蒸気が上空で冷やされて雲が出来ます。
水蒸気が増すと雲の量が増し、雨となって降ってくるので、雨量が増します。
近年、大雨による土砂災害、道路冠水、河川の氾濫等が問題になっていますね。
3.水蒸気の量が増し、雹が降り大雪になり易くなる。
温帯では、氷晶、過冷却水滴、水滴で雲が構成されているのですが、これらが雲の中で引っ付いて大きくなり、上昇気流で支えられなくなると落下します。
例えば、地上に水蒸気がたくさんある状態で、上空へ寒気が入ってくると、急激に水蒸気が冷やされ雲が出来るでしょう。
雲の中では、対流活動により氷が引っ付き粒が大きくなります。
水蒸気が多い場合、より大きな粒となり落下してくる可能性が高いので、近年の様に巨大な雹が降るのだと思います。
雪の元となる水蒸気の量が多いと、条件さえ整えば、大雪に成り易すそうです。
4.風が強くなる。
地球上では、太陽の熱により風が吹いています。
図の様に、赤道は強い日射により暖められます。
北極や南極は日差しが無く気温が低い。
横向きにすると、図の様になります。
地球上では、赤道付近に太陽光の熱による上昇気流、北極や南極には寒気による下降気流があり、対流活動が起こっています。
温暖化することにより気温が上昇すると、対流活動が活発になり、強い上昇気流と下降気流が吹きます。
図は上から見た図ですが、図の熱による高気圧は、熱により膨張し、大気の圧力が増し、気圧が高くなっています。
図の白い部分は風ですが、高気圧から低気圧へ向かって風が吹いています。
高気圧は圧力が強く、低気圧は周囲の高気圧よりも圧力が低いので、高気圧から低気圧へ風が集まってきます。
その為、高気圧から低気圧へ向かって風が吹きます。
熱膨張による高気圧は温暖化の影響を受けると思いますし、海水温の高い地域では、上昇気流が増すと思います。
それに伴い、下降気流も増します。
5.巨大な台風が出来易くなる。
台風の構造で大体の事は説明したと思いますが、海水温が25度以上で水蒸気による強い上昇気流から、広い範囲の気圧が低下し、熱帯低気圧が出来ます。
水蒸気による上昇気流というと大したことはないと感じるかもしれませんが、広い面積の上昇気流で、総合的に凄い力が働いていると思います。
これにより気圧が低下し、上空で雲が出来て、雲の下では気温が低下することで更に気圧が低下し、台風になります。
小さい範囲の海水温が高い場合、少ない水蒸気により、小さい面積の海面が引っ張られる事により気圧が低下し、小さい範囲で雲が出来、小さな台風が起きます。
広い範囲で海水温が高い場合、多量の水蒸気により、大きな面積の海面が引っ張られる事により気圧が低下し、広い範囲で多量の雲と、大きな台風が出来ると思います。
6.大気が不安定になり、台風の数が減る。
台風の構造でも説明したのですが、大気が安定していると渦(台風)が発生し易く、大気が不安定な場合は渦(台風)を保つことが出来難いと思います。
例えば、ラニーニャ現象の場合、強い上昇気流や下降気流により、大気が不安定で安定して渦を保つことが出来ず、台風が出来難くなる。
エルニーニョ現象の場合、大気は安定しているのですが、太平洋高気圧の勢力が弱く、熱帯収束帯が横に伸びているので、暖かい海水の範囲が狭くなり、暖かい海水から水蒸気を得られず台風が出来難い。
異常気象がない年は、大気が比較的安定し、太平洋高気圧の勢力も強く、熱帯収束帯も大きいので、暖かい海水による上昇気流が得られ、台風が発生しやすい。
太陽の熱により地球上で風が吹いている中、温暖化する事で上昇気流と下降流が強くなり、大気が不安定になると思うので、台風が出来難くなると思います。
7.竜巻が発生し易くなる。
竜巻の構造でも説明したのですが、地上の気温が高い中、上空へ寒気がやってくると突風や竜巻が起き易くなります。
図の様に、暑いラニーニャ現象の場合、対流活動が活発になります。
つまり、暖気や寒気が入って来易くなりますので、これにより竜巻が起こり易くなります。
8.砂漠化が進む。
対流活動が強いということは、図の地球周囲に線で書いている上昇気流や下降気流が強くなります。
赤道付近で上昇した強い気流が亜熱帯高圧帯で下降し、高気圧になります。
横から見ると、図の様になります。
「水蒸気は温室効果もあるが冷却効果もある」で説明したのですが、乾燥した空気が下降する亜熱帯高圧帯は、砂漠が多いのです。
9.川や海で酸欠が起きる。
水蒸気は温室効果もあるが冷却効果もあるでも説明したのですが、通常、冷たい水には酸素が含まれて居ます。
水が冷たい状態では、分子が運動を止め、水素結合が働きます。
冷たい水を温めると、まず酸素が水の中から出て行きます。
更に暖めていくと、水蒸気が水の中から出て行きます。
水の中の酸素がなくなると、魚は酸欠になり死にます。
10.植物や動物への影響。
人は、クーラーや日よけにより暑さをしのぐことができるのですが、野生の動物は、人間ほど暑さをしのげません。
更に、植物も生物であり、植物は逃げようが無く、暑さの影響を受けます。
8年間の集大成です。
後ほど、地球上での熱変化による長期気温予測方法と、2022年、何故、暑いのかを詳細に説明したいと思います。
間違いが含まれているかもしれませんので、ご参考程度にお読みください。
以上